生存戦略ぅーーー!

生存戦略ぅーーー!」というネタが、TwitterのTL や 複数のイベントでのLTで
お目にかかった。


輪るピングドラム」というアニメネタらしい。
この辺りのアニメには疎くて分からない。
TLに流れてくるので、「僕と契約して○○になってよ」とかも見たことない。
でもセリフだけは知ってたりする。


XP祭りX」 で「生存戦略」 というLTもあった。





こないだの連休で録画してあった6/5 の 暗黒のかなたの光明 〜文明学者 梅棹忠夫がみた未来〜
をようやく見た。


この中で、「生存戦略」について西洋(ユダヤキリスト教文明)と東洋(仏教)の考え方の違いを取り上げている箇所があった。
宗教学者の説明。


西洋の代表的な生存戦略の物語は、旧約聖書の「ノアの方舟」である。
wikipedia ノアの方舟 より

神は地上に増えた人々が悪を行っているのを見て、これを洪水で滅ぼすと
「神と共に歩んだ正しい人」であったノア(当時500〜600歳)に告げ、
ノアに箱舟の建設を命じた。ノアとその家族8人は一生懸命働いた。
その間、ノアは伝道して、大洪水が来ることを前もって人々に知らせたが、
耳を傾ける者はいなかった。

箱舟はゴフェルの木でつくられ、三階建てで内部に小部屋が多く設けられていた。
箱舟の内と外は木のヤニで塗られた。ノアは箱舟を完成させると、家族とその妻子、
すべての動物のつがいを箱舟に乗せた。
洪水は40日40夜続き、地上に生きていたものを滅ぼしつくした。水は150日の間、
地上で勢いを失わなかった。その後、箱舟はアララト山の上にとまった。

40日のあと、ノアは鴉を放ったが、とまるところがなく帰ってきた。さらに鳩を放したが、
同じように戻ってきた。
7日後、もう一度鳩を放すと、鳩はオリーブの葉をくわえて船に戻ってきた。
さらに7日たって鳩を放すと、鳩はもう戻ってこなかった。

ノアは水が引いたことを知り、家族と動物たちと共に箱舟を出た。そこに祭壇を築いて、
焼き尽くす献げ物を神に捧げた。
神はこれに対して、ノアとその息子たちを祝福し、ノアとその息子たちと後の子孫たち、
そして地上の全ての肉なるものに対し、全ての生きとし生ける物を絶滅させてしまうような大洪水は、
決して起こさない事を契約した。
神はその契約の証として、空に虹をかけた。

これは「生存戦略」であるが、もう一方では神によって懲らしめられる、というかたちで
大多数が犠牲になっている。裏返せば、「犠牲の物語」でもある。

これが西洋(ユダヤキリスト教文明)の考え方。




一方、東洋(仏教)での生存戦略は、法華経のひ喩品(ひゆぼん)という比喩物語の中にある一番有名な「三車火宅の物語」が取り上げられていた。

wikipedia 三車火宅 より

ある時、長者の邸宅が火事になった。
中にいた子供たちは遊びに夢中で火事に気づかず、長者が説得するも外に出ようとしなかった。
そこで長者は子供たちが欲しがっていた「羊の車と鹿の車と牛車の三車が門の外にあるぞ」といって、
子供たちを導き出した。

助けるときには全員助けるという考え方





災害の規模が違うからという指摘もありそうだけど・・・・

そういうことではなくて、西洋(ユダヤキリスト教文明)と東洋(仏教)の基本となる文化・思想の違いがあるんのではなかろうか。


大きな犠牲を払うことも問わない生存戦略なのか、全てを救おうとする生存戦略なのか。
XP祭りXを通して、「アジャイルは一部の優秀の人のものではない」というのも何回か聞いた。
この人たちが目指しているのは「三車火宅の物語」ではないかなと感じた。
あなたが考えてる生存戦略は「ノアの方舟」かそれとも「三車火宅の物語」か。
僕は、できることなら「三車火宅の物語」を選びたい。












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